うちの娘の場合ですが、5~6歳ごろいつも「お腹が痛い」と訴えている子でした。
風邪でもないし、アレルギーもないし、何故なんだろう、、と10年来お世話になっている漢方医に相談したら、「アクが強い食べ物が原因である可能性が高い。」とアドバイスを頂きました。思い当たったのは「大豆製品」。
これまで納豆やら豆腐やらを毎日食べていたのを、思い切って止めてみるとあら不思議。ピタっと「お腹が痛い」を言わなくなりました。
アナタの体調不良、ひょっとしたら灰汁(アク)が原因の可能性もありますよ!?参考までに、大豆以外にもアクが強い食べ物についても記事にまとめましたので参考にされてください。
灰汁(アク)とは?
灰汁とは、野菜や肉・魚などの食材にもともと含まれる、えぐ味・しぶ味・にが味で、料理の仕上がりの味を左右します。
また、えぐみや渋みがなくても、玄米や大豆のように灰汁が強い食品もあります。
灰汁は、取り除いた方がよい灰汁と、取り除かなくてもよい灰汁の2種類があります。
取り除いた方がよい灰汁(アク)を含む食品
シュウ酸(えぐ味)を含む食品
〇影響〇カルシウムの吸収を阻害し、尿結石や骨粗しょう症の原因にもなる
<食品>ホウレンソウ・山菜・タケノコ
チアミナーゼ(えぐ味)を含む食品
〇影響〇体の神経や筋肉の機能を正常に保つ栄養素(ビタミンB1)を分解する
<食品>ワラビ・ゼンマイ・春野菜
サイカシン(えぐ味)を含む食品
〇影響〇長期摂取により発がん性が認められている
<食品>ワラビ・ゼンマイ・春野菜
青酸(えぐ味・しぶ味)を含む食品
〇影響〇吐き気や頭痛
<食品>青梅、ジャガイモの新芽
ホモゲンチジン酸(えぐ味)を含む
〇影響〇無害だが、加熱すると増加して味が落ちる
<食品>たけのこ
フィチン酸(強い酸味)を含む食品
〇影響〇強力な解毒作用でがん予防などの良い効果もあるが、食べ過ぎるとミネラルも一緒に排出する
<食品>玄米・大豆・ナッツ類
ちなみに、玄米と同じ栄養価でフィチン酸の心配がないのが金芽米。私たち家族は、玄米に代わって金芽米の恩恵をありがたく受けています。
サポニン(苦味)を含む食品
〇影響〇肥満予防の良い効果もあるが、リーキーガットの原因になることが最近の研究で分かっている(英文)
<食品>小豆、こんにゃく、おから、大豆、へちま、黒豆、ナス科野菜
取り除かなくてもよい灰汁(アク)を含む食品
タンニン(渋味)を含む食品
〇影響〇黒っぽく変色
<食品>ごぼう・なす・レンコン・イモ類・柿・栗
クロロゲン酸(えぐ味)を含む食品
〇影響〇茶褐色に変色
<食品>ごぼう・大根・たけのこ
カテキン(苦味・渋味)を含む食品
〇影響〇抗酸化力
<食品>緑茶、ふきのとう、キュウリ、クワイ、ブルベリー
灰汁(アク)抜きの方法
真水にさらす
ごぼう、レンコン、なす、さつま芋、じゃが芋など、切って空気に触れると色が変わりやすい野菜の灰汁は、ほどんどが水に溶ける成分。5~10分真水にさらすことでカンタンにアク抜きができます。
薄い酢水に漬ける
ごぼうやレンコンの場合は、水500㏄に酢を小さじ一杯分程度の薄い酢水につけてもよいです。ただし、酢を入れすぎたり、漬ける時間が長すぎると、ポリフェノール類のような身体に良い栄養分も一緒に溶出されるので5分程度で大丈夫。
ゆでる、または熱湯をかける
ほうれん草や山菜などは、真水にさらしても灰汁が十分に除去できません。熱湯でさっと茹でてから、真水にさらします。水にさらす時間は、ほうれん草は野菜が冷えるまで、山菜は苦みが抜けたか味見をしてから取り出します。
ゆで汁には灰汁が含まれていますので、使わずに捨てましょう。
米のとぎ汁や米ぬかを入れて煮る
たけのこは米ぬかや米のとぎ汁で除去します。わたしはお馴染みcookpadや白ごはん.comで検索して、上手にアク抜きをすることができました。
米のとぎ汁でのアク抜きはこちら→米のとぎ汁で…タケノコのあく抜き
米ぬかでのアク抜きはこちら→たけのこのあく抜きのゆで方/あく取りのやり方
灰汁でゆでる
ワラビやゼンマイは灰でアク抜きします。
大きめの鍋に水を沸騰させアク取り用の灰を入れた中にワラビを茹でて、すぐに冷水で冷やします。灰を洗い流したら 半日ほど入れてさらにアクを取り除きます。
中和させる・取り除く
青梅は梅干しや焼酎につけて梅酒にする事で、中和されます。大豆や玄米、じゃが芋などは取り除くしかありません。
じゃが芋の新芽は、包丁などで取り除きます。玄米は、胚芽の部分だけを取り除いた金芽米がわたしのイチオシです!
さいごに
意外な落とし穴の「灰汁(アク)」。ただ単純に味覚の問題だけでなく、私たちの健康に大きな被害をもたらす可能性があります。
正しい知識をもって、おいしく、健康に食品を口にしていきたいですよね。ぜひ、生活の中に取り入れていただきたいと思います。