健康

子宮腺筋症の私が無事に妊娠&出産!妊娠前・妊娠中の栄養は!?

本記事は、子宮腺筋症という病気を持ちながら、自然妊娠し、何事もなく出産した私個人の経験談になります。なぜ妊娠しづらいボコボコの固い子宮をもつ私があっさりと妊娠できたのか?を自己分析した記事になります。※私の経験がすべての人に当てはまるとは限らないという前提で読み進めていただけたらと思います。

私は26歳のときに子宮腺筋症と診断され、骨盤内のMRI画像には巨大な直径12cmの病巣がくっきりと映っていました。

幸い病巣は子宮の前側のみなので「子宮の後ろ側であればかろうじて着床可能。ただし妊娠しづらい身体である」とあらゆる医師に言われ続けていました。

にも関わらず結婚後半年で妊娠。妊娠中に何事も起こらないだけでなく、たった3時間半で出産するという奇跡の安産。一般的な不妊治療(体外受精や人工授精)は一切行っていません。

私が唯一一生懸命になったのは、分子栄養学を勉強し「隠れ貧血にならないための努力を怠らないこと」です。

隠れ貧血とは?


隠れ貧血は“ヘモグロビン値は正常範囲であっても体が鉄欠乏状態”である状態のこと。一般的な血液検査で測定する「Hb値(ヘモグロビン)」や「Ht(ヘマクリット)値」では判断できません。

一般的な健康診断や人間ドックでは調べない、「血清フェリチン値」を測定して調べます。

※「血清フェリチン値」は、体内の肝臓や脾臓・小腸粘膜に蓄えられた貯蓄鉄の値。

医師や栄養士によれば、「血清フェリチン値は減り始めているもののヘモグロビン値やヘマクリット値が正常で、まだ貧血の症状が現れていない状況」が『隠れ貧血』なのだそうです。

わたしもフェリチン値を測定して、隠れ貧血であることを知りました。

医師や栄養士は「一般的な血液検査で貧血でなくとも『隠れ貧血』である可能性が十分にある。というか有経の女性は全員『隠れ貧血』を疑った方がよい」とまで言われていました。

不妊の原因について


私が分子栄養学を学びはじめたとき、医師や栄養士からは「不妊の原因には大きく分けて2種類ある」ことを教わりました。

1つめは「器質的に問題がある場合」で、もう一つが「機能的に問題がある場合」です。

車の故障に例えると、器質的な問題は「エンジントラブル」、機能的問題は「ガソリン不足」なのだそうです。

器質的な問題とは具体的には

・妊娠を妨げるような病気
・重度の卵管障害
・重度の子宮前屈後屈

などが挙げられるそうです。

一方、機能的な問題とは具体的には

・ホルモン不調や受精しても着床しない
・質の良い卵子が育たない
・妊娠しても流産してしまう

などが挙げらるとのこと。

医師や栄養士によれば「器質的な問題」の場合は、体外受精や人工授精といった不妊治療(高度生殖医療)が不可欠なのだそうです。

一方「機能的な問題」の場合は栄養療法を行うこと(特に隠れ貧血にならないようにすること)で妊娠できる可能性がぐっと高くなるそうです。

(さらには妊娠しやすくなるだけでなく、頭が良く(IQが高く)、情緒が安定した(EQも高い)赤ちゃん(ビタミンベビー)を授かることも可能なのだとか。)

隠れ貧血が不妊症の原因である理由

「隠れ貧血」と「不妊症」にはどのような関係があるのか?について私が医師や栄養士から学んだことをまとめます。

隠れ貧血が不妊症の原因である理由その1


「隠れ貧血」の原因は「鉄不足」ですが、その「鉄」はコラーゲンの材料。(正確にはコラーゲンの材料は、鉄+ビタミンC+タンパク質になります。)

そして、受精卵が着床する子宮内膜はコラーゲンで出来ていますが、「受精卵が着床するには、子宮側の受け入れの準備ができているかどうか、すなわち子宮内膜が良い状態であるかどうかが重要だ」と医師や栄養士は言われていました。

「子宮内膜の機能維持には、粘膜である内膜が正常に代謝していることが必要。鉄欠乏症では粘膜の代謝がうまく行われなくなり、子宮内膜の構造と機能に異常をきたし、着床しづらい状態になってしまう」とのことです。

隠れ貧血が不妊症の原因である理由その2

また、医師や栄養士によれば、「鉄」はホルモンの正常分泌に必要不可欠なミネラルなのだそうです。特に甲状腺ホルモンの成熟に関係があるそうで、「甲状腺ホルモンの分泌が悪いと女性ホルモンが機能しづらくなる」と言われていました。

さらに「質の良い卵子を育てるには、卵巣から分泌される女性ホルモンが十分に機能しないと卵子を良い状態に成熟させることができない」と教わりました。

隠れ貧血が不妊症の原因である理由その3


胎児の血液や身体はタンパク質(コラーゲン)でできています。

前述したとおり、鉄はコラーゲンの材料であり、体が倍々で大きくなっていく胎児期には特に鉄の需要が増大するそう。さらには「胎盤は母体の鉄をかき集めて胎児に優先的に与える仕組み」を持っているそうです。

「運よく受精・着床できたとしても、母体に鉄欠乏があると十分な鉄を胎児に与えることができないため、新生児が発育せず流産となってしまう可能性がある。」と医師や栄養士は言われていました。

さいごに

医師や栄養士によれば、分子栄養学的に元気な赤ちゃんを産むための理想のフェリチン値は100ng/ml(正常値4.0~64.2ng/ml)なのだそうです。

分子栄養学の最先端アメリカでは「フェリチン値が40ng/ml以下では妊娠してはいけない」とまでいわれているそうです。

私の例ですが、32歳の時、栄養療法開始前の血液データ(隠れ貧血の値に特化)は以下の通りでした。

●ヘモグロビン値 10.2g/dl(正常値11.5~15.0g/dl)
●ヘマクリット値 33.3%(正常値34.8~45.0%)
●フェリチン値 8.7ng/ml(正常値4.0~64.2ng/ml)

(隠れ貧血というよりは、正真正銘の貧血・・・。)

しかし、妊娠直前の36歳では、以下のように劇的な改善しました。

●ヘモグロビン値 14.9g/dl(正常値11.5~15.0g/dl)
●ヘマクリット値 44.7%(正常値34.8~45.0%)
●フェリチン値 83.0ng/ml(正常値4.0~64.2ng/ml)

12cmという巨大な子宮腺筋症をもっていたにも関わらずあっさり妊娠。妊活期間はたった6か月。

女性の栄養状態が身体を妊娠しやすい状態にするためにいかに重要であるのか、身をもって体験しました。

私は医師でも栄養士でもないので絶対こうです!とは言い切れないのですが、私のように子宮腺筋症という病気を持ちながら、自然妊娠し、何事もなく出産できたのは、栄養の力を信じたからなのではないかな~、と自分では思っています。