春から秋にかけて美しく花が咲くゼラニウム。冬越しに成功したら、翌春には一回り大きく育った花を楽しめるのですが、私は一昨年ゼラニウムの「冬越し」に失敗してしまいました。
ゼラニウムといえば、スイスやオランダなどヨーロッパの家庭のバルコニーを連想しますが、現地では「これは一体何年物なの!?」というほどのモコモコのゼラニウムが見事に咲き誇っている風景をテレビや雑誌でよく目にします。
スイスは、地中海性気候なので比較的温暖ではありますが、冬場はマイナスの世界。
一体どうやって冬越しをしているのか??
現地に住む方や、信頼できる園芸のプロからもらったアドバイスを素直に守ってみたところ、、、わたしは昨年なんと冬越しに大成功しました!!アドバイスのポイントをまとめましたのでぜひ参考にされてくださいね!
ポイントその1:ゼラニウムの冬越しは屋外?屋内?
ゼラニウムは、基本的には屋外で育てる植物。寒さにも強く、0~5度以上であれば屋外でも冬越しができるそう。
ただし、朝晩の気温がマイナスになってしまうような寒冷地の場合は、屋外越冬にこだわる必要はなく、むしろ室内に入れるべき。
外で管理する場合に、心配な場合は「寒冷紗(かんれいしゃ)」をかけてあげます。一枚布があることで寒さがじかに入りづらくなります。
状況に応じて、ベストな方法を選択しましょう。
ポイントその2:冬場は日光は不要!
ゼラニウムは基本的にはお日様が大好きですが、これは芽吹いたり花が咲いたり植物が活動をしている期間の話。
ゼラニウムの場合、冬場に活動が休止しているときはお日さまに当てる必要は一切ありません。
ただし、朝晩の気温がマイナスになってしまうような寒冷地で室内の暖かい場所に入れる場合は、日光に当てても大丈夫。明るい窓辺に置くと冬場も成長して花が咲く場合もあるそうです。
ポイントその3:屋外で越冬する場合は、地面の温度に要注意!!
気温が0度以上であっても、地面の温度は0度以下になってしまうことがあるので注意が必要です。
ゼラニウムは、根っこが凍ってしまうと一気にダメになってしまいますので、根っこを寒さから守ってあげないといけません。
NGな場所は以下の3つになります。
<NGな場所>
・冷たい風が当たりっぱなりになる場所
・霜が当たる場所
・コンクリートの上
地面がコンクリートの場合は下から冷気が入ってくるのでNGです。
逆に、OKな場所は以下の2つになります。
<OKな場所>
・玄関の近くの軒下
・ベランダの軒下
「霜が当たらない場所」というのが大きなポイントで、屋外で越冬する場合は、土が凍らない場所に移動させてましょう。
発砲スチロール、もしくはすのこのようなものを敷いてコンクリートにじかに鉢がつかないように載せてあげる方法もあります。
ポイントその4:乾燥させること!!
ゼラニウムは加湿を嫌う植物。
結論を言ってしまうと、ゼラニウムは乾きに強く、水をあげすぎるとダメになってしまうので、考えている以上に水をやる必要がありません。
特にゼラニウムを一番ダメにしてしまうパターンは、冬に水をあげすぎてしまうこと!
冬場に水をあげすぎてしまった場合、土の中が水分によって冷やされる、もしくは凍ってしまうことで、ゼラニウムの根っこがが一気にダメになってしまいます。
ポイントは、土が完全に乾いてから水をあげること。土を触って、湿り気が完全になくなってから少しだけあげることです。
ただし、室内の暖かい場所で日光も当たる場所で管理する場合は、通常どおり水をあげても大丈夫です。根っこが腐らないよう、蒸れない程度に水をあげてください。
株の様子を見て、柔軟に管理を変えることが大事です。
ポイントその5:とにかく根っこを生かすことが大事!!
冬場ゼラニウムを外で管理する場合、放射冷却が当たって葉っぱが枯れ、ふちから茶色くなって、茎だけになってしまうことが時々あります。
また、冬場はゼラニウムの活動が鈍る時期なので、放射冷却でなくとも、葉っぱが枯れてしまうことがあります。
こんなとき、見ばえが悪くなってしまってどうしても水をあげたくなってしまうかもしれませんが、根っこを寒さから守ってあげることを最優先して、水はなるべく上げないでください。
前述しましたが、冬場に水をあげすぎてしまった場合、土の中が水分によって冷やされる、もしくは凍ってしまうことで、ゼラニウムの根っこががダメになってしまいます。
ゼラニウムは思った以上に渇きに強い植物です。
夏場、もっとも乾く時期にゼラニウムに水を一切上げないという実験をした人がいるのですが、葉っぱが若干痛んだ程度で、花・茎・根っこともに全く問題なく、さらに翌春たくさんの花がさいたそうです。
冬場に葉っぱがなくなり、茎だけになってしまっても根っこさえ生きて入れば大丈夫。
春になると葉が茂り芽吹きが始まって5月にはたくさんの花が咲くようになりますので、安心してください!
ポイントその6:外で管理する場合、肥料は不要!!
ゼラニウムは、冬場は活動をしていないので、冬場に外で管理する場合は、肥料はまったく必要ありません。
根っこさえ生きていれば、翌春しっかりと芽吹きがはじまります。
芽吹きがはじまったら通常通りの水やりを再開、肥料を再開、活力剤再開させましょう。
肥料をあげて約2週間後には一気に花がさきます。
冬越しが成功したら、株が一回り大きくなり、前年よりもさらにたくさんの花が次々の咲きますよ!!
室内の暖かい場所で日光も当たる場合は冬場も成長し、花が咲くこともありますので、その場合は肥料をやってOKです。
株の様子を見て、柔軟に管理を変えることが大事です。
ポイントその7:株がまだ育っていない場合は注意が必要!
春に株を植え込んで、根がしっかり張っている場合の冬越しは湿気さえ気を付けていればほぼほぼ問題ありません。
ですが、秋に株を植え込んでだばかりで、まだ株がそんなに育っていない状態で冬越しをする場合、根が弱く、寒さには耐えられなない場合がほとんどだそう。
湿気対策+寒さ対策の両方が必要になります。
さいごに
日本でゼラニウムを育てる場合、冬の気温がマイナスになる地域とそうでない地域がありますので、柔軟に管理を変えることがポイントです。
ゼラニウムは本当に乾燥に強いので、一切水をやらなくても平気とのこと。
ヨーロッパでは納屋や駐車場に鉢ごとしまって、真っ暗な場所で一切何も手をかけないのだとか。
ちょっと残酷な(?)気もしますが、、それが冬越しを成功させる秘訣とのことですよ!?
あなたのゼラニウムが翌春、さらに成長して立派に咲き誇りますように!!!!