健康

シャンプーや石鹸の界面活性剤ってどの成分?危険性は?肌への影響は?

お肌や健康に気をつかう人であれば、気になってしまうのが「界面活性剤」。

パッケージの成分表を見ても「どの成分が界面活性剤なの?」と疑問に思ってしまいます。

本記事では
・界面活性剤の種類
・肌への影響が少ない成分
・注意が必要な成分
などについてまとめましたので参考にされて下さい。

お肌や健康のためにも、価格だけにとらわれず、正しい知識を持って安心・安全なものを選択していきたいですよね。

界面活性剤不使用のシャンプーや石鹸は無い!!


世の中にあるすべてのシャンプーや石鹸、クレンジングなどには界面活性剤が使用されています。成分表で、水より後に記載されてる3~4つほどはたいてい界面活性剤です。

ただし、「界面活性剤」といってもいろいろな種類があり、それぞれ特徴があります。また、原料、製法などにより効果や人体、環境への影響はさまざまです。

大切なのは、「界面活性剤は正しい知識を持って正しい種類を選択をする」ということ!

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界面活性剤の種類


では界面活性剤にはどのような種類があるのでしょうか?

界面活性剤は、「(1)天然由来」「(2)天然系合成」「(3)石油系合成」の大きく3種類に分類できます。

「(1)天然由来の界面活性剤」はもともと自然の中に存在しているもの、「(2)天然系合成界面活性剤」は、原料が天然由来だが人工的に作られているもの、「(3)石油系合成界面活性剤」は人工的に作られた原料で人工的につくられているものになります。

ズバリ!注意が必要なのは「(3)石油系合成界面活性剤」になりますが、近年では研究が重ねられ次々と安全で新しいものができているそうです。

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界面活性剤の成分と特徴


では、それぞれの界面活性剤について、成分や特徴を見ていきましょう。

天然由来の界面活性剤の成分や特徴

<天然由来の界面活性剤>
【成分】サポニン、リン脂質、ペプチド、レシチン、カゼイン
【特徴】天然由来なので、身体に害はありません。

サポニンは、ヘチマの茎や抹茶などの植物や、ヒトデ、ナマコなどの生物に含まれている成分で、昔はサポニンを含む植物は、石けん代わりとして使われていました。

レシチンには、卵黄に含まれる成分の「卵黄レシチン」、大豆に含まれる成分の「大豆レシチン」などがあります。

レシチンは、血管の中にこびりついてコレステロールを溶けやすくしたり、細胞の中の老廃物を血液中に溶かし込んで血行をよくしたりして、とても優れた効果があります。

天然系合成界面活性剤の成分や特徴

天然系合成界面活性剤は「(1)石けん系」「(2)アミノ酸系」「(3)脂肪酸エステル系」3つに分類できます。

(1)石けん系
【成分】ラウリン酸Na(ココナッツオイルやヤシ油に主に含まれるもの)、ステアリン酸Na、オレイン酸Naなど
【特徴】いわゆる固形石鹸に使われる界面活性剤。天然油脂に苛性ソーダを反応させて作られるもので原料が安全。ただし強いアルカリ性なため、肌が弱い方は弱酸性に戻りにくく注意が必要。

(2)アミノ酸系
【成分】アシルグルタミン酸(ヤシ油から精製されたもの)、ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルアラニン酸Na、ココイルサルコシン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNaなど
【特徴】優しい洗浄力で低刺激なのが特徴。石鹸の脂肪酸とナトリウムの間にアミノ酸をくっつけた形の界面活性剤で刺激が少ないうえきめ細かな泡立ちがあります。環境にも優しいことで近年よく使われます。

(3)脂肪酸エステル系
【成分】ショ糖脂肪酸エステル(糖の一種であるショ糖と、食用油脂を分解して得られるもの)、ラウリン酸スクロース、ミリスチン酸スクロースなど
【特徴】脂肪酸とグリセリン、またはショ糖などを反応させて作られ刺激が少ないことで有名で多くの化粧品に使われています。洗浄剤として使われることはほぼない。

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石油系合成界面活性剤の成分と特徴

洗浄力が高く、肌荒れなど起こしやすいのが石油系合成界面活性剤の特徴。

天然系合成界面活性剤に比べて、石油系合成界面活性剤は比較的安く大量生産できて、高い洗浄力を実現できることから、洗剤やシャンプーなどの生活用品の原料に使用されています。

石油系合成界面活性剤は「(1)高級アルコール系」「(2)石油系(オレフィン系)」の2つに分類できます。

(1)高級アルコール系
【成分】ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミンなど
【原料】高級アルコール(炭素数が6個以上存在するという意味)から作られるタイプ。ヤシ油など植物からとれる脂肪酸や石油が原料。
【特徴】現在、石鹸やシャンプーは高級アルコール系が主流。泡立ちが良く、洗浄力も高い。

(2)石油系(オレフィン系)
【成分】オレフィン(C14-C16)スルホン酸Na、α-オレフィンスルホン酸Na、側鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(ABS)、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸Na(LAS)など
【原料】石油のみ
【特徴】泡立ちが良く、洗浄力が高いが、高級アルコール系よりマイルドに作用する。価格が安価。

さいごに


あくまでも個人の意見になりますが、私の場合は「硫酸」「スルホン酸」という文字が含まれていると注意をするようにしています。

安価な石油系合成界面活性剤も、近年では研究が重ねられ、次々と安全で新しいものができているそうですが、お肌や健康のためにも、価格だけにとらわれず、正しい知識を持って安心・安全なものを選択していきたいな、と思っています。